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城里町の山歩き


全山のあらまし 

平成22年11月にエベレスト街道 カラパタールに行き,神々の頂を目の当たりにしてからは無性に草木に覆われた湿り気のある日本の山に対する思いがつのり,自分の住んでいる町で地形図にあるすべての山(三角点のある山)を歩いてみることにしました。
その多くの山には祠や石碑があり,昔から信仰(山の神?に祈る)の場所だったことが伺われました。誰もいない頂に立つとなぜか厳かな気持ちになり,我が身がこの地で生きてゆけるのもこの山のおかげと感じさせられました。
エベレストのようなヒマラヤの山々には,対峙した瞬間神々しさを感じますが,決してそれに劣るものではないと実感しました。

城里町とその行政界には最高峰のけい足山(標高 430.5m)をはじめとして,盥が峯(標高 151.8m)まで全部で15座の山があります。藪こぎが予想され,三角点までたどれるようにとハンディGPS(ガーミン オレゴン450TC)を購入し,いざ出発してみました。 


 城里町全山の配置図と私の歩いた軌跡の全体図です。


 けい足山(標高430.5m)  焼森山(標高420m)   H23.1.19

 
 GPSに記録した軌跡を,カシミール3Dに落とし2万5線分の1の地形図に描いたものと,その軌跡の断面図です。
 
旧七会村と栃木県茂木町にあり,登山道や案内標識などが地元の鶏足山環境保全グループによりていねいに整備されており,町屈指のコースです。
展望も開かれ,那須連山や日光連山の白峰が見られました。
先日通販で届いたGPSをいじりながら,ゆっくりとおにぎりを食べました。何度も登ってみたい山です。 

 
 山頂の先にある展望台からの眺望です。       
 ここからは富士山は見えません。
 日光連山や日立の山々,大洗,県庁などが見えます。
 
 北東方向の眺望です。



      

花香月山(標高378.2m)  H23.2.26

   
旧七会村と栃木県との境にあり,「はなかりさん」あるいは「はなかづきさん」ともよばれるそうです。優雅な名前に誘われて登りたくなりますが,山頂まで舗装された林道が開かれNTTと東電の電波塔が立っていて難なく登頂できます。林道入口には車止めがあります。
三角点付近には雑木林があり展望はききませんが日射しがさして明るい雰囲気です。お昼には最高で,私好みの雰囲気です。頂上付近からけい足山への明瞭な縦走コースが開かれていました。今度はけい足山から歩いてみたいと思いました。

 
 山頂です。 木立の割には明るいです。
 
 りっぱな山名の標識がありました。


                                  
八瓶山(標高344.5m)  H23.2.26

   

花香月山の南東側にあり,登山口には「しろきたウォーククラブ」の案内標識があります。頂付近は桧の黒い木々に覆われ展望はききませんが,離れてみるとピラミッドのような独特の形をしています。山頂には笠間焼とおぼしき八つの瓶が埋められたり,古い供養塔の岩があったりと歴史を感じさせられる山です。  



  山頂の様子です。木漏れ日が射しています。
 
  古めかしい石碑がありました。


                              
高田山(標高255.4m)  H23.2.26 

   
登山口の案内標識はなく取り付きにくいですが,ひたち平和記念墓地公園の南側,ビーフライン沿いにあり,山頂まで林道が開かれNTTの電波塔が立っているのでこれが目印です。途中は伐採が進み新たに桧が植林されており,尾根筋に立つと町内の山々が見渡せます。 

 
 福田さん作成の標識がありました。
 
 高い木立がないので途中の尾根から八瓶山や
 花香月山が見えます


  

                    国見山(標高291.6m)   H23.2.26

   
城里町と笠間市の境界付近にあり,ビーフラインから射撃場入口の標識に沿って進み箱田地区の集落最後に車をおいて登りました。案内標識は何もありませんでした。山頂付近まで林道が開かれ,三角点取り付きには林業関係者の小屋があります。杉林に覆われ展望は全くありませんでした。帰りにハンターから声をかけられ,イノシシが捕れるとかで狩猟関係者の入山が多いようです。オレンジの帽子をかぶるなどして気をつけましょう。 


  山頂の標識です。
 
 取り付きの登り口から山頂を望みます。


   

朝房山(標高201.1m)   H23.3.1

   
城里町と笠間市,水戸市の境界付近にある山で,笠間市から登られる方が多いようです。昭和48年作小松左京の「日本沈没」のエピローグに茨城県水戸市木葉下−水戸市西北方の,200メートルほどの朝房山の東麓にある「あぼっけ」という妙な読み方をする場所で,2,30人の人々と救出の船を待っている…とあり,水戸市街地が水没してもこの地域は免れていたようです。
私は,母の実家が城里町下古内安渡であったことから,小学生の頃は従兄弟たちとよく登っていました。山はよく手入れされており,きれいな山道でした。今回,50年ぶりに安渡から登ってみました。
藤井川を渡って,右と左に登山道が記されていますが朝房山に近い方の左側(ホロルの湯方面)を選んだらすんなりと山頂へ至りました。昨日の雪が大分積もっていました。展望はありませんが,なだらかな頂は切り開かれ日当たりも良く,白いじゅうたんの上でしばし時を忘れるほどのひとときでした。
山道はよく歩かれており,藪こぎは全くありませんでした。右側もたどれるかどうか行ってみたところ,途中から踏み後がなくなり藪こぎをして何とかはじめに通った左側の山道に出ました。朝房山近くからは案内標識を2つみかけました。
朝房山が最後だったので,たっぷり時間をかけた後は近くのホロルの湯につかり全山4日間の感傷に浸りました。 

 
 山頂の東屋です。雪が積もっていました。
 
 三角点です。 GPSでは明瞭に確認できます。


  
             

盥が峯(標高151.8m)  H23.2.23

   
変わった名前ですが,盥をひっくり返したような形をしているからという話があります。
旧常北町と桂村の境界を流れている江川をたどっていくとこの山に行き着き,水源地といえます。できるだけ歩いてみようと旧茨城鉄道線路敷きからたどってみました。途中までは東電の送電線鉄塔の管理道路として使用していることからよく手入れされていましたが,鉄塔からそれると藪になり行く手を阻まれました。春園方面に迂回し,林道をたどると山が特定できるようになってきました。山頂下までは高久という地区を通る県道から林道が延びており,よく歩かれている山道がありました。
山頂は赤い鉄塔の隣で,木立の隙間から東側の景色が見えました。祠もあって昔から信仰の山だったようです。 


  山頂の三角点近くにある祠です。
 大切に管理されているようです。 
 
 高久地区から入る林道から山頂を望みます。
 赤い送電線鉄塔の左が盥が峯です。

  

              

白山(標高213m)  H23.2.23

   

私の母校桂中学校の校歌に「はれる白山…」とあり,地域のシンボルともなっています。
国道123号線の白山神社入り口から入り,鳥居の前に車をおいて登りました。よく手入れされた急な山道で,途中から奥久慈男体山方面の展望がよく開けています。信仰の山で,途中の石碑や山頂の神社が歴史を物語っています。山頂からの展望はありませんが,赤沢富士方面の山道が開かれていました。  



  山頂の神社です。
 りっぱな作りですが痛んできています。
 
 中腹からの那珂川,奥久慈の山々の展望です。


  
                          
御前山(標高156m)  H23.2.24
   
御前山は幼い頃からよく登っていました。
今回,展望台に立って目の前の山の存在をあまりにも知らなかったことが恥ずかしく感じました。町内の山を一つ一つ調べることによって愛着がこんなにも違うものかと実感しました。赤沢富士や住谷山,高取山などが手に取るようでした。


  展望台東屋からの眺望です。
 赤沢富士の優雅な姿が望めます。
 
 住谷山だと思います。

  

   

                   
赤沢富士(標高275.4m)  H23.2.24

   
 町発行の「しろさとハイキングガイド」を見ていたら赤沢富士(眉山)とあり,私の母校桂中学校の校歌に「晴れる白山まゆげ山」の山の特定ができて感激しました。何となく白山神社の裏の方と思っていたのですが,今回登ってみて改めて愛着を深めました。富士山のように形がきれいで,よく目立つことから校歌にも取り入れられたのでしょう。
今回は皇都川沿いの御前山西登山口の方から登ってみました。しろさとウォーククラブの案内標識がよく整備されており,山道もよく歩かれているようでした。
山頂は木々が切り払われ,那珂川の展望がすばらしく休憩にはもってこいの場所です。もう一度登ってみたい山です。

 
 明るい山頂です。
 気持ちがいい雰囲気です。 
 
 那珂川方面の眺望です。


                             

住谷山(標高302m)  H23.2.26

   
旧桂村の岩舟地区の一番奥まった住谷という集落にあり,案内標識はありませんでした。共同墓地の所から杉林にはいるとよく手入れされている山道があり,程なく行くと竹で作った鳥居と注連縄,紙だれがあり,これをくぐると山頂は間近です。
山頂には小屋があり祠がまつられていました。三角点は少し奥まったところにあり,城里町の山では唯一山の名前の標識はありませんでした。


  山頂の三角点です。
 
 三角点隣にある小屋と祠です。


   

                          
井殿山(標高315m) 津室山(標高320.9m)  H23.2.24

   
 登山口の案内標識はなく,取り付きで大分迷いました。運良く下山してきた那珂市の方と出会いていねいに教えてもらいました。皇都川沿いの道を進み,光戸という集落を過ぎると砂利道となり程なく行くと営林署専用の林道が南側に延びています。通行禁止になっているのでここに車をおき登り始めました。林道沿いに建っている小屋を過ぎたところを右側の山に取り付くと山道が延びており,踏み後はしっかりしていました。道なりに行くと井殿山の山頂です。山火事監視用とかの小屋と朽ち果てた櫓がありました。展望は全くききません。
来た道を少し下ると津室山への分岐があり,これをたどるとすぐに山頂です。心配した踏み後はこちらもしっかりしていました。津室山山頂からまっすぐ北方面に進んだら途中から踏み後がなくなり沢筋に向かってしまったので,登り返して林道に出る尾根道をたどって戻りました。津室山頂も展望はききませんでした。
展望はなくとも,雑木林の落ち葉の道を歩くのは何とも気持ちの良いものです。


  井殿山山頂の標識です。
 
 津室山の三角点です。


      

高取山(標高355.9m)  H23.2.23

   
小学生の頃,高取鉱山に水晶を取りに行った記憶があり,その近くかなと思っていましたが登山口は旧七会村にある著名な仏国寺から入った方がわかりやすいようです。案内標識はありません。
仏国寺の右手の山に取り付くと程なくして林道に出ます。少し行くと右側に山道が開かれており,これをたどると山頂にいたります。途中早めに踏み後の少ない道に入ったら藪こぎになりどうにもならなくなって引き返しました。
山頂は木立に覆われていますが,光は十分に入り,北方方面の景色が木々の間から望まれます。 


  山頂の三角点です。
 
 北方面の眺望です。



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